余話徒然

余話を徒然に書いていくブログ。本についての感想の「読書徒然」などをメインに。

【読書徒然】vol.5 台風・豪雨・高温 今年の異常気象を振り返るときに 「不都合な真実/アル・ゴア」

2018年の気候は異常だっと記憶されることになるだろう。

異常なコースをたどる台風。

中国地方を襲った異常な豪雨。

40度以上の日が続く異常高温の夏。

年々、異常気象を実感することは多くなっているが、今年は、その異常気象が極端に現れている。この異常気象は日本だけのことではなく世界的なことだという。この原因をたどっていくと、少なからず(というよりも、多くの要因として)地球温暖化に行きついてしまう。

 

今から10年ちょっと前の2006年~2007年ごろ、アル・ゴアアメリカ副大統領による「不都合な真実」で我々一般人にも地球温暖化問題、気候変動がにわかに意識されはじめた。

 

この異常気象の続く今、改めてこの「不都合な真実」を開き、全ページにわたり配されている写真、グラフを眺めるだけでも、真剣に考えさせられてしまう。世界中の山岳氷河はほぼ例外なく溶けつつある。しかも、その多くが急速な勢いであることを。

キリマンジャロの雪」として有名なキリマンジャロも山頂に残っている雪と氷は、今やわずかばかりである。その他、世界各地の氷河などの様子も昔と現在では様子が全く違い、雪は無くなり、氷河は大幅に後退している。この写真を見てしまうと温暖化の進行は疑いのないものだと思わざるを得ない。

●1970年と2000年のキリマンジャロ(アフリカ・タンザニア)の山頂の雪と氷の違い

●1932年と1988年のボルダ―氷河(アメリカ・モンタナ州グレイシャー国立公園)の写真

●1978年と2006年のコリ・カリス氷河(ペルー)の写真

●1928年と2004年のウブサラ氷河(アルゼンチン・ペルー)

●アルプス(スイス・イタリア)の各氷河(チェルバ氷河、ローヌ氷河、ロゼック氷河、アダメッロ氷河)の過去と現在の様子の違い。

などなど。

 

これらの問題は、地球を取り巻く大気の層が厚くなってきたことによる温室効果が高まりが要因であり、それらは人間の活動による結果だということだということを、この「不都合な真実」では警鐘を鳴らしている。

 

 アメリカのトランプ大統領によるパリ協定離脱表明の是非についても意識しながら、ページを開くとよいだろう。